鈴木製本の風景

ななめリングノート、見本帳、特殊製本の制作現場から

員数と間紙

員数機にかけた後の用紙。

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一定枚数ごとに紙が挟まっているのは、この後ノートになるからです。1冊ごとの枚数で間紙を挟んでいます。

 

員数(いんずう)や間紙(あいし、あいがみ)という言葉は、印刷・製本業界以外の方にはあまり馴染みのない言葉かもしれません。

わたしも、この会社に入るまではほとんど使うことがありませんでした。

 

員数(いんずう)

員数とは、そもそも「人や物の数」を示す言葉らしいのですが、製本業界ではほぼ「紙の枚数を数えること」の意味で使われています。

製本はとにかく数が重要。一冊に入っているページ数が、多くても少なくてもいけません。

ページ数の不足や余分を防ぐために、最初に数をしっかりと数えておくのは大切なことです。

 

弊社では、大体の紙は員数機にかけて員数しますが、特殊紙・和紙など員数機にかけられない紙は手で員数を行っています。

手での員数は、製本会社にいると最初の方に教わる基本的な技術です。

 

間紙(あいし)

間紙には、非常にたくさんの意味がありますので、参考になりそうなページを紹介します。

間紙、合紙とは - 製本用語集 | 製本のひきだし (sei-hon.jp)

 

ここで紹介されている中で、弊社が一番よく使うのは6の「カレンダー等のリング製本では、本文は四方化粧断ちしてから穴明けやリング通し等の工程を行うが、そのとき一冊ずつ取りやすいように丁合の際に後ろに色紙を入れて目安とする。」の意味です。

 

上にあげた写真もその間紙で、このあと断裁の前に色紙を挟んでいきます。

そうすると1冊あたりのページ数が一目瞭然になり、ページ数を間違えることがありません。

 

また、表紙に傷がつかないように1枚ずつ入れる紙も間紙と呼びます。

間紙は納品時には抜かれていることも多く(入ったままのこともあります)、いずれは捨てられてしまうものですが、製品の質を守るために大切な「縁の下の力持ち」的な存在です。

 

 

ちなみに、間紙は合紙とも書きますが、合紙だと「ごうし」と読むこともでき、こちらはまた意味が変わってきます。

合紙(ごうし)は、2枚以上の紙を貼り合わせて1枚の紙にすることです。

 

もともとは合紙(あいし)と書くことの方が多かったようですが、合紙(ごうし)と紛らわしいためか、最近は間紙の方が多く使われているようです。